2013年4月21日日曜日

Cytoscapeを利用したPathway解析をやってみた(Cytoscape×Reactome)

Cytoscapeとは、Gene ontology解析やPathway解析などのネットワーク構造を持つデータを可視化するソフトです。(主に、RNA-seqなどの発現量解析以降の下流の解析に利用可能なのではないかと思います。)

Cytoscapeにはさまざまなプラグインが存在し、プラグインを追加することにより様々な解析がCytoscape上で可能になります。今回は、「Reactome」のプラグインを導入して、(なんちゃって)Pathway解析をやってみたいと思います。

〈Cytoscapeのダウンロード〉
(1)Cytoscapeのサイトから上部のメニューの「Download」をクリック

(2)Your informationの「Name」「Organization」「Email address」の欄を埋めて、Conditionsの「I accept terms of use」にチェックを入れる。

(3)Download Latest Production Version: 2.8.3もしくはDownload New 3.x Series: 3.0.0の「Platform Specific installers」から自分のOSに合ったインストーラーを選択し、ファイルをダウンロードする。

〈Cytoscapeのインストール〉
(1)Windows版なら、「.exe」ファイルなのでNextボタンを適当にクリックしていくだけでインストール可能。

〈Reactomeのプラグインのダウンロード〉
(1)Cytoscape用プラグインを下記のURLからダウンロードする。
http://wiki.reactome.org/index.php/Reactome_FI_Cytoscape_Plugin
caBigR3.jarをダウンロードするように文章中に書かれているのでこのファイルをダウンロードしてくる。

〈Reactomeのプラグインのインストール〉
(1)Windows版では、「C:/Program Files/Cytoscape_v2.8.3」にCytoscapeのフォルダが存在し、そのフォルダ内の「Plugins」フォルダの中に先ほどダウンロードした「caBigR3.jar」をコピペする(もしくは移動させる)。

(2)Cytoscapeを再起動させる。

〈Reactomeデータベースを利用したPathway解析〉
(1)Cytoscapeを立ち上げる。

(2)メニューバーから[Plugins]→[Reactome FIs]→[Gene Set/Mutation Analysis]を選択し、クリック。

(3)Loading Altered Genes中の「Browse」ボタンをクリックし、インポートしたい発現変動遺伝子のシンボルの書かれたファイルを選択する。
⇒発現変動遺伝子のリストの例は以下のサンプルファイルを参照。
1. Simple gene setGWASFuzzyGenes.txt
2. Gene/sample number pair: GeneSampleNumber.txt
3. NCI MAF (mutation annotation file):  GlioblastomaMutationTable.txt

(4)「OK」ボタンをクリックすると、ReactomeのPathwayデータベースを参照して、Node(節)とLine(線)で描かれた遺伝子の関係図を作ってくれる。

このReactome以外にも、さまざまなプラグインが存在し、論文も出ているので色々試してみようかと思います。中にはライセンス登録が必要なプラグインもあり、導入するのが面倒なものもあるようです。

〈参考文献〉
-Cytoscape: a software environment for integrated models of biomolecular interaction networks
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14597658

-Cytoscape 2.8: new features for data integration and network visualization
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3031041/

-Reactome: a database of reactions, pathways and biological processes
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3013646/

アメリエフのブログ -オープンソースでパスウェイ解析(2013.04.17 Wednesday)
http://blog.amelieff.jp/

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